「シンプル」とはどういうこと? 書評: シンプルに生きる 人生の本物の安らぎを味わう
「シンプルライフ」という言葉が流行っています。
私もシンプルライフを目指して日々生活しておりますが、
この「シンプル」とはどういうことでしょうか?
今回紹介する書籍にはその定義が書いてあります。
ドミニック・ローホー (著), 原 秋子 (翻訳) シンプルに生きる 人生の本物の安らぎを味わう
「シンプル」とは「美しさと機能性が一致していること」
著者は「シンプルとは、『美しいもの』と『適切で便利なもの』との完全な一致」と書いています。
また、「それ以外の余計なものがあってはならない」とも書いてあります。
私もこれは同感です。
逆に、自分が「美しい」と感じたのに、それが機能美と一致しないのは、
まだまだ審美眼が鍛えられていない証拠でしょう。
ミニマリズムは高く付く
同時に、「節約のためのシンプルライフ」という安易な考えも警告しています。
モノを減らすには、良いものを選ぶ必要があります。
良いものを選ぶには、失敗を繰り返しながら、本当に自分に必要で美しいものを選んでいく過程が必要です。
なので、結果として、シンプルライフは安上がりではありません。
自分で評価する習慣を
以前の記事(所有物にステータス性を求めることは「価値観」か?)に書いた私と同じ意見になるのですが、
目にするものを自分で評価する習慣をつけることを説いています。
「私達は向上心のない貧しさに妥協している」とも書かれています。
なかなか厳しいですね。
まとめ
この本にはシンプルライフとは何か、と同時に、それに至る方法も書かれており、おすすめです。
著者が日本人ではないのですが、日本に来て禅や伝統的な日本の生活様式の中から
シンプルライフを見出していっているのは、嬉しくもあり、
また日本人が忘れていて悲しくもある複雑な気持ちになりますね。