必要性と善悪は切り離して考えましょう
「競争は必要だ。だから競争は良いことである。」
こういう論理をする人は一定数います。
ただ、上の文章をよくよく見てみると、
「必要だから良い」というのは本当かな?という疑問が出てくると思います。
このことについて私の考えを書きたいと思います。
「必要だから良い」という命題は真か?
結論から言うと、これは偽です。
なぜなら、「必要悪」という言葉の存在が反証になっているからです。
「必要悪」を辞書で引くと、
「ない方が望ましいが、組織などの運営上また社会生活上、やむをえず必要とされる物事。」(Weblio 三省堂大辞林)
と書かれています。
よって、「必要だから良い」という論理は正しくない、ということになります。
知らず知らずのうちに固定観念に縛られていませんか?
善悪の判断は、必要性の有無によらない、ということになります。
善悪を必要性で判断してしまうと、下記のような間違いを犯してしまいます。
「資本主義経済で競争は必要だ。だから競争は善だ。」
「自国の利益を守るためには戦争が必要だ。だから戦争は善だ。」
「ホームレスのような生産性のない人間は社会に必要ない。だから排除することは悪ではない。」
競争が善か悪かにかかわらず資本主義経済を回すためには競争が必要です。
戦争が必要とされるときもあるかもしれないが、戦争は絶対に悪です。
社会に必要のない人間だからといって、生きる権利はあります。
まとめ
日大アメフト部の事件に代表されるように、
日本人は「善悪の判断をする」という機会があまりないため、
必要性によって善悪を判断してしまっている人が多いと思います。
ぜひとも善悪の判断は自分でできるようになりたいですね。